よい結果の出るプロポリス

“下町の赤ひげ先生”こと木下繁太朗医学博士・漢方医は、なぜプロポリスの研究に情熱を傾けたのか----。

博士と親交を深めた著者が語る木下哲学とプロポリス。木下哲学を継承する日健クリニック小沼千秋院長より推薦された本。『プロポリスの真実』日野光雄著/講談社出版サービスセンターより経験主義的な見地による解説。

<以下引用>

さて、どんなプロポリスがよいのか、ということに話を移します。なぜ、こういうことを書くかといえば、それは消費者がプロポリスを選ぶときの一つの目安になるからです。だいたい、現段階で市場には4000円~20000円くらいまで、極めて幅の広い価格帯があって、たとえばステーキ用に和牛のヒレ肉を買うとき、100グラム2000円であれば、これは間違いなくおいしいだろうという「社会的通念」で判断することができます。

つまり、物の価値を値段という数値に置きかえて表しているわけですが、プロポリスの場合、まだその「社会的通念」が形成されていないので、消費者も戸惑うわけです。その理由の一つに、消費者にはまだプロポリスそのものを味わったことが、ほとんどないという人が多いからです。未経験者だからです。もし、「利きプロポリス」をしたら、どれもこれも同じような味がすると思うかもしれません。現在、世界中でもっとも良質とされているブラジル産でも、ピンからキリまであるのです。広い国土に点在する養蜂業者、由来する植物(ユーカリ」だけではありません)、それぞれ微妙な味の違い、香りのデリケートさ、どれをとってもその選定は極めてむずかしい作業です。

プロポリスの原料は、もともと黒砂糖のかたまりのような形状のものが多いのですが、その段階から(アルコール抽出する前の段階から)注意深く観察し、試す、「ソムリエ」(レストランなどでワイン専門の係)のような技術が要求されるわけです。ただ、その場合、ワイン→熟成→まろやかさ、という図式はあまり関係なく、プロポリスの味、香り、形状などを何度も何度も味わい、嗅ぎ、観察するという地味で根気のいる作業が大切で、また、多くの人にモニターをしてもらうことも必要な条件のうちに入ります。

つぎに、アルコールで抽出ということになりますが、これもその使用する溶剤の度数により、濾過したときに出てくる成分が違ってきますし、さらに抽出したもの全部を濾過せず、ある一部分を残すというような技法もありますが、これらはすべてそれぞれのメーカーの独特なノウハウであり、それが商品の値段にひびいてくることもあります。しかし、結局はいかにしてよい原料を手に入れるかがプロポリス製品づくりの大前提になるといっても過言ではありません。

ブラジルがいくら広大で、また原料が良質であると一言でいっても、「特別によいプロポリス原塊」となると限りがあって、入手するのは簡単ではありません。では、その「特別によいプロポリス原塊」の条件といえば、経験主義的な考え方によって、パワーがあり、よい結果の出るプロポリスの原塊の香りと形状を、何度も何度も経験した経験者はよく知っており、経験の少ない製造者はあまりよく知らないはずです。

そこで結論的にいえば、よい原料とノウハウを使ってつくった商品が、どうしても高額になるのはやむを得ないことなのかもしれません。そして、プロポリスは、ただプロポリスのかたまりをアルコールで溶かして寝かせておけばよいという、梅酒をつくるときのようなわけにはいかないということを、ぜひ覚えておいてください。